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BLoQ管理会計 開発日誌

BLoQ管理会計 開発日誌 #6 「社長しか見られない数字」をやめた日——現場のアメーバ長・スタッフに採算表を届けるまで

こんにちは、Kakitsuです。「BLoQ管理会計」開発日誌の第6回です。前回は、製造業のお客様のデータ検証で見つかった、製造原価の符号ミスという「実データでしか気づけなかった罠」についてお話ししました。今回は少し毛色を変えて、開発3日目に取り組んだ「現場に数字を届ける」という話をします。

「経営者だけが見える数字」で終わらせない

ここまでの回で作ってきた経営者ダッシュボードは、社長や役員が全部門の採算を見渡すための画面でした。ただ、アメーバ経営の本質は、経営陣だけが数字を握ることではなく、現場のアメーバ長やスタッフ一人ひとりが自分たちの数字を見て、自分たちで考えて動くことにあります。稲盛和夫氏の「全員参加経営」という言葉のとおり、数字が経営者のところで止まってしまっては、そもそもこのシステムを作る意味が半分になってしまう——そう考えて、開発3日目は経営者ダッシュボードの続きではなく、現場向け画面の実装から始めました。

見える範囲を、役割ごとに変える

現場に数字を開放するとなると、当然「誰が、どこまで見られるか」という線引きが必要になります。管理者・経営層は全部門を横断して見られる一方、アメーバ長は自分が所属する部門だけ、一般スタッフも自分の部門の数字だけしか見えないようにしました。ログイン後の画面遷移もロールごとに自動で振り分け、スタッフはいきなり自部門の月次推移画面へ、それ以外の役割は経営者ダッシュボードへ進むようにしています。集計処理も、部門を絞り込んだ計算と、ひとつの部門の月次推移だけを出す計算とで共通化し、経営者ダッシュボードと同じロジックを土台にしながら、見える範囲だけを役割ごとに制御する設計にしました。

アメーバ長ダッシュボードと、スタッフの「自部門だけ」画面

アメーバ長向けには、経営者ダッシュボードとほぼ同じ画面構成で、比較対象が「自分の担当部門だけ」に絞られたダッシュボードを用意しました。一般スタッフ向けには、自部門の月次推移に特化した画面を新しく作り、採算表の3階層の指標を、月ごと・累計で並べて見られるようにしています。累計欄の小項目からは、経営者ダッシュボードと同じくドリルダウンで内訳まで追えるようにしました。経営者ダッシュボードの部門名をクリックすると、その部門のスタッフ向け画面に直接遷移できる導線もこの段階で用意しています。

検証で確かめた「見えてはいけないものが見えない」こと

検証用にアメーバ長とスタッフそれぞれのテストアカウントを作成し、実際にログインして確認したところ、アメーバ長には担当部門の数字だけが表示され、他部門の数字は一切表示されないこと、スタッフには自分の部門の月次推移だけが正しく表示されることを確認できました。機能が「動く」ことと同じくらい、「見せてはいけないものが見えない」ことを実データで確かめられたのは、複数のお客様の会計データを日々扱う立場としても安心できるポイントでした。この日はテストも77件が成功しています。

残った宿題

年次・日次表示の切り替えや、予算と実績を並べて見る機能、時間当たり採算の分母となる総労働時間の連携は、まだこれからです。検証用に作ったアメーバ長・スタッフのアカウントは開発環境限定のもので、本番では管理者がアカウント設定画面から作成する想定にしています。

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次回予告

第7回では、予算入力の画面と、経営者・アメーバ長・スタッフそれぞれのダッシュボードに予算実績比較を組み込んでいった過程についてお話しします。
(次回に続く)

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