こんにちは、Kakitsuです。「BLoQ管理会計」開発日誌の第13回です。前回は、データベースの引っ越しと性能改善の話をしました。今回は、そのシステムを「どこで動かすか」を決めた話です。先にお断りしておくと、この回は成功報告ではありません。本番稼働はまだしていません。いまは外部パートナーの試験運用サーバで動かしている段階です。それでも書いておきたいのは、器を選ぶという作業が、中身の作り方まで決めてしまうことだったからです。
いきなり本命は載せない
蔵人君にさんざん質問した挙句、無料で試せて最強の組み合わせという触れ込みで候補とされた提案で、アプリを動かす場所とデータベースを別々のサービスで組み合わせる構成でした。アプリはVercel、データベースはSupabase。どちらも資料はよくできていて、読めば何ができるかは分かります。
ただ、初めての土地の勝手は、資料を読んでも分かりません。そこで、本命のシステムはいったん置いて、別の小さなアプリを先にこの組み合わせで動かし、しばらく試験運用してみました。公開までの手順、設定値の持たせ方、データベースへのつなぎ方。実際に触ってみて初めて分かることが、いくつもあります。大事な荷物を運び込む前に、小さな荷物で一度引っ越してみた、という感覚です。
選んだ器に合わせて、中身を作り替える
このお試しで分かったのは、インフラを選ぶことは、アプリの作り方を選ぶことでもある、ということでした。そこから先の開発は、選んだ器の制約に合わせてシステムを直していく作業になりました。
たとえば、この種の構成では一回の処理に使える時間に上限があります。前回書いた「取り込みを1回=1か月に刻んで、中断しても続きから再開できるようにした」という話は、もともとこの制約への対応でした。同じ理由で、人事労務のデータを人数分・月数分だけ順番に呼び出していた処理も、そのままでは上限に当たる構造だったので、分割して進める形に作り替えています。
アプリとデータベースがネットワークを挟んで別の場所に置かれることも、作り方を変えました。集計をデータベース側に寄せたのも、画面を開いたときの独立した読み込みを並列にしたのも、往復の回数と転送量が効いてくるからです。使っていない部品も一つ外しました。取り込みのたびに時間のかかるビルドが走り、公開までを無駄に重くしていたためです。
どれも派手な作業ではありません。ただ、本番で落ちてから直すのと、本番に載せる前に本番の制約に合わせて直すのとでは、意味がまるで違います。
名前とメールとリダイレクトは、地続きだった
もう一つ、思いがけず絡まっていたのがドメインの話です。本番のURLに使う予定のドメインは、通知メールを送るために送信元としての認証を済ませてあります。ここを別の名前に変えるなら、メール送信の認証をやり直し、freee連携の戻り先の設定も登録し直さなければなりません。
第8回で、商標の都合でブランド名を変えた話を書きました。あのとき「名前を変える」と決めたことは、実はメールの認証とfreeeの設定をやり直す、というインフラ側の作業まで含んでいたわけです。名前と見た目と配線は、思っているよりも地続きでした。だからこそ、本番へ移る前に決めておく必要がありました。
いまの正直な現在地
というわけで、まだ本番稼働はしていません。いまは外部パートナーの試験運用サーバでシステムを動かし、実際に使ってもらいながら様子を見ているところです。
本番でどのURLからどう配信するかという経路の調査も、あえて結論を出さず、課題表に「保留」として登録したままにしています。ここを曖昧にしたまま「とりあえず公開」してしまうと、あとから戻るのが難しくなる類の決めごとだからです。得点板は、置く場所を決めてから立てたい。急ぐ理由がないうちは、急がないことにしました。
残った宿題
データベースの接続先は設定の差し替えで移れる見込みですが、同時接続数のような本番だけに出てくる挙動は、実際に載せてみないと分かりません。落ちたときに気づくための監視も、まだこれからです。そして、全体を通した総合テストが残っています。
kakitsu.co.jp BLoQ管理会計|全員参加の部門別採算管理システム 管理会計を民主化する。BLoQ管理会計は、会社を玩具のブロックのように小さな単位に分け、全員参加経営で採算管理を行う管理会 詳しく見る次回予告
第14回では、マニュアルを書きながら気づいたこと——操作の説明と、経営での使い方の手順化についてお話しします。
(次回に続く)
――――――――――
#freee会計 #LaQ #BLoQ管理会計 #全員参加経営 #アメーバ会計システム #決算早期化 #売上最大・経費最小 #管理会計システム #DX #経営効率化 #中小企業 #ニューブロック #Yondemy #ゲーミフィケーション #遊びと教育 #遊びと仕事 #盛和塾 #フィロソフィ経営 #稲盛和夫 #京セラ
――――――――――
本連載はKakitsu株式会社(Kakitsu)が開発・運営しています。
Kakitsu株式会社 公式サイト:
